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「足利将軍列伝」桑田忠親・編

日本中世史 Book

足利将軍も15代で約150年、徳川幕府も将軍15代で150年以上という共通点があるんだね、というのを見たことがあるものの、最初の数代と最後の数代はほとんど幕府としての機能はないですし、そもそも幕府の中でも圧倒的に弱体って言われるとな…。
(堀川公方が足利将軍位に着いたことがあるって聞いたことがあって、謎の存在だったんですが、関東公方のつもりだったけど伊豆までしか入れなかったんだって。あー。)

初代から少しの間続いていた「南北朝時代」や、応仁の乱以降の「戦国時代」に関してもわりと将軍に関わった人物などが触れられているような構造だったんですが、あと兄弟や母親に関しての言及が結構あったのが嬉しい。
こういうところが触れられてると語ってる人が別でもちゃんと連続性出てくるしね。
正直なところわりと中世の研究体制が変わっていると言われているし、またこういう足利将軍15代を章立てにした本出しててくれないかなぁ、さすがに1975年の刊行ではありますしね。こういうスタイルだとそこまで古びないんだけどね。
初代からくじ引き将軍と呼ばれる6代・義教くらいまでは結構兄弟間での権力闘争があって、この義教の時代にある程度の権威の回復とやらは行われるんですが、その手段が単純に気に入らなかった武将を功を挙げた瞬間に暗殺する、という方法だったのでまあ…この後、ほぼ足利将軍位が行政機関として機能しなかった理由の遠因としか思えない。
ただこの段階で多少は経済状態を立て直したとは言えるのかなぁ、日野富子がだいぶ地位その他を利用して稼いでいたものの、夫の8代・義政(銀閣寺の)にはそれが流れなかったというわりには戦乱の中で余裕のあるサロン活動継続してるしね。
13代足利義輝はもう少し知りたいかな、この人に気骨があったのはわかる。