「江戸・東京 歴史の散歩道(1 中央区・台東区・墨田区・江東区」江戸・東京文庫1

さらにこのあとに“江戸の名残と情緒の探訪”と付いているので(あと帯に書いてありそうな文章がさらに表紙にずらずらと)、なんかちょっとクドいな、というのが正直な感想なんですがまあ、あの「街と暮らし社」ならガイドブックと捉えればいいか…。
中身は普通の街歩き本だったんですけどねー、可もなく不可もなく。
というか、このシリーズのあとのほうで青梅街道や五日市街道を一つの本として独立させていているので目に付きまして、まあそういう意味では期待しているんですが(今あるJRの鉄道がこの街道から名前が来てるので奥多摩のほうというか)、さすがにこの巻は要するに東側の繁華街である明治になってから非常に成長著しかった銀座、競うように百貨店が作られた日本橋
平安時代には遡れるという浅草寺のお膝元、もともと寂しい土地として新吉原だとか芝居小屋が移転されて来たのに結局一体化して発達してしまったって、そらそうだろww

で、まあ深川とか向島ですとか、今はちょっと知名度落ちてますが昔はいろいろ庶民向けの植物園があったり深川芸者がいたりとか、ちまちま賑わってたんだよね。あとちょっと忘れてましたが両国、この本だとわかりにくかったんですが地味に回向院がメインなんだよね、両国国技館なんかもそうですがもともと境内で行われていた勧進相撲が縁でこの地に来たし、今は江戸東京博物館もあって、これももともと回向院の近く両国橋のところに作られていた火除け地(そして明暦の大火でも関東大震災でも最大の被害者数を出した場所が結果的にこの近くだったんだ)があったんだよ、というところから転じてるしねー。
て、いやこの本の内容じゃないんですが、比重的には江戸の話が多いものの、明治の話のほうが目新しくて面白いですかも。銀座の時期とか金座の場所とかあんまり聞かないし。