「NHK さかのぼり日本史(1」戦後 経済大国の“漂流”、五百旗頭真

すごく大雑把に申し上げてこの本からどのような方針で遡っていくのかなー、というのが今のところで若干わかっていない部分はあるんですが、10巻掛けて現代から古代へと遡っていくシリーズです。
んー、この本を読んだ感触だとこの間見た「日本ってある意味ずっと江戸時代の鎖国レベルの封鎖続けてるみたいな感じだよね、江戸も完璧じゃないけど、開かれてるってのには程遠い」みたいな方向に行くのかなぁ、というほんのりとした予想を立てているのですが。
要するに、古来から伝統的に鎖国してたので外交下手でも仕方ないよね、という。
そうね、わりとある程度の人にその言い方なら受け入れやすいんじゃないかなと思ってるんですが、なんでそれを思い出したのかというとこの巻の酷い迷走っぷりのせいですね。
日本が「戦場に出ろ」と言われたので着々と準備をしているというのはわりと最近特に知られていることではないかと思うのですが、なんらかの紛争解決のための役割り果たせよ?! いつまで敗戦国のつもりだ! という叱責でしかなかった、と。
ところが日本はひたすら戦場に出ろと理不尽なことを言われたのだと、資金だけ出してあとは実際なにもしなかった、というそんな展開になっていました。
とても刺さったのですが、まあ確かにそうじゃないかと思います。
実際、部隊を派遣しない国自体は別に珍しくもないしなぁ、ただ、大国なのに一切なんの役目も請け負わない国は確かに珍しい…うん。
そこでその勘違いをしたので軍備解体をしたのは誰かと、なんという理不尽かとひたすら拗らせたという展開なんでしょうか、だがそもそも要求されていなかった、と。
 
辛い本ですね、むしろ未来のほうが気になるけども、シリーズは遡ります。