「なぜ、地形と地理がわかると江戸時代がこんなに面白くなるのか」歴史新書、大石学

どうも時代や扱う題材がばらばらの印象があったので読みにくいなー、と思っていたものの、今見直してみると土地の並びって意味ではわりと納得の並びだったのね、あれです、江戸が幕府になった理由から始まって大坂が経済的に発展していたなど、わりと知られている内容だとそこそこ踏み込んでいたし、いまいち馴染みがない内容だとさらっと触れている感じでわかりにくいってことはないんじゃないのかなぁ。
ただ、指摘がちょくちょくあったように短すぎる、短くてもいいんだけど、内容そのものがばらばらなので入り込むことが出来ないというか一つずつの項目をせめて倍くらいにしていたほうが良かったかもなー、という気もしないでもない。
で、個人的には「どこかで読んだことのある内容ばっかり」みたいな感じですね。
特に批判ってわけでもなくて、要するに最近わりと進んでいる周辺歴史に関しての研究というか、複数のアプローチについての集成だよねこれ。
なのでまあ、私みたいな雑学好きはもともと知っていたんですが、ここから本や研究を紹介したりという方向の本だったら良かったんじゃないかなー、みたいな雑感。
というか一つずつの内容は普通に面白かったと思うんだけどね、これ全体から得るものがあったというとだいぶ苦しいみたいなばらばらっぷりではあったよね。
 
個人的に面白かったのは地理と家の地位みたいな部分かなぁ、あれです、御三家ってのは実際どうだったの、とか、参勤交代はどうやって決まってたのだとか、初期の頃から初中期くらいまでに集中していた制度関係の話ですね。
うんまあそりゃ、時期ずらさないと大名行列なんかも大変だよな?
あれだな、地理と地形ってわりにわりと政治や制度がメインだったのかもしれない。