「吉備の弥生大首長墓・楯築弥生墳丘墓」遺跡を学ぶ034、福本明

吉備の弥生大首長墓・楯築弥生墳丘墓 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)

吉備の弥生大首長墓・楯築弥生墳丘墓 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)

 

 

この本を読む前に備前地方と出雲の関係のような部分を話していまして(結構後世の話なんですが、出雲-備前-熊野みたいな内容、あくまでこの時点で仮説ですね)、調べてみるとかつて備前というのは吉備という国でのちに大和政権によって分割。
で、この吉備というのは「きび団子」を擁する桃太郎伝説となんか関係があるの? という話になりまして、この本を読んだら温羅という鬼の伝承が桃太郎伝説の基となったとありました、しかも温羅が製鉄技術をこの地に広めたとか書いてあるし!
あれですね、もともと最初の仮説の時点で刀工関係の話のつもりだったのであまりにど真ん中でびびりました。
ところで製鉄技術を広めてくれた温羅さんはなぜ鬼として退治されるみたいな話になったんでしょうか、正直、図書館にこの桃太郎伝説の歴史的検証をした本が並んでいまして、どう考えても真面目な内容なんですが今はあんまり読みたくないです胃が痛い。
鉄の歴史を追いかけてる関係上、逃げられなくなったら読みたいと思います。
で、ここの本の中で名前が挙げられていたということは、あるいはこの最大級の規模にして副葬品が少なく、鉄器、大量の丹(時々墳墓に使われているものの少量、意図がわからないながら呪術的意味という可能性が高いようです)、土器が埋まっているというこの墓の持ち主の可能性もあるのかなぁ、正直私だとわからないんですけどね。

あと、現代人の研究者すら思い切り威圧させたという全面に模様のある顔の掘り込まれた巨大な石も大概謎なんですが、あの石をそのままなにかを封じたって言われたところで「ですよね」と納得するしかないですね。
ここの土地にいた人誰だったんだろうなぁ、古代史いろいろ謎だよねww