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「重源と栄西-優れた実践的社会事業家・宗教者」日本史リブレット人027、久野修義

日本中世史 Book
重源と栄西―優れた実践的社会事業家・宗教者 (日本史リブレット人)

重源と栄西―優れた実践的社会事業家・宗教者 (日本史リブレット人)

 

 

そもそも私は今の時点で重源も栄西も知らないんですが、大雑把に重源は政治的な色彩の強い「東大寺の大勧進」(寄進、要するに寄付金を募る役ですね、このちょっと前の源平の頃に東大寺が隣の興福寺と合わせて燃やされちゃったんでその再建費用)。
栄西はどちらかというと禅宗を最初に日本にもたらした人物として知られているらしく、この二人を直接結び付けて考える風潮は今の日本ではあんまりないようです。
まあでも、栄西がその大勧進の2代目として重源の跡を継いでいたら関係あるってのもそんなに不自然でもないか。実際交流あったみたいですしねー。
ただ、どうもその間は数年空いていて、東大寺側はそんなに積極的に大勧進を選ぶという意思はなかったのではないかとも言われてましたね。
あくまでも再建のための費用だし、なにか事情が変わったのかもなぁ、これ。
栄西は確か禅宗をもたらしたことで京都寺院からの迫害を受けていて、鎌倉からの援助を受けて反撃に出たって人なのでちょっと癖はあるかもね。奈良の南都寺院群の代表格だからなぁ、東大寺、あんまりそこには踏み込まれてなかったんですけどね。

で、この二人を直接結び付けて考えるには当時はわりと頻繁に行き来していたっていう中国の事情を考えるべきなんでしょうね、えーと、この時代だと宋かな? 南宋だったっけ、よく考えたら平氏がわりと盛んに大陸貿易してたはずだし、足はあるよね。
そしてその上で、当時の日本人の建築技術では不可能だとされていた東大寺復興という観点で見ると、どうも建築を得意としていた節のある栄西が、というのもちょっと意味深ではあるよなぁ。
この本が悪いとは言わないものの、まだ途上なんじゃないかな、面白そうだよね。