『世界遺産』#566 リュウゼツラン景観とテキーラの伝統的産業施設群(メキシコ)

テキーラ−Wikipedia


なにはともあれとにかく酒ですよ。そういえば、前にワインしか作れない島の(クジラも獲れるけど)文化遺産登録ってあったなぁ、とか思い出したんですが。メキシコの地酒、というより一部地域の一部の変種以外は「テキーラと認めず」というブランド酒。
むしろ保護されているって考えたほうが近いのかもしれません。
リュウゼツラン、というのはサボテンの一種で、葉っぱを容赦なく落とした根元近くの茎だけを残したものを“パイナップル”と呼び(どうもかなり甘いようですよ、あと、見た目も似てるけど50〜60キロはあるそうな)。


「成長がよくなる」と信じられている満月の夜にのみ植え付けをして、必要な大きさになるまで何年も待ち、四季を問わず収穫され。転がしたものを無作為に検査、全てが基準を超えていなければ全部付き返されるのだ、という厳しい審査を経て粉砕機タンクにゴー。
そもそも一面がリュウゼツランの畑になるまで開墾するのはかなり大変だった、とのことですが。いや本当に見渡す限りサボテンと山しかないっす、マジで。
んで、そこから糖分を絞ったものを発酵させたものがテキーラだそうですよ。
あまり農業には向かない火山灰土にすくすくと育つリュウゼツラン、30年くらいで一度だけ花を咲かせるのだという不思議な生態なのだとか。
昔からテキーラ自体は作っていたそうですがそれが有名になったのはこの地が征服されて以降、怪我の巧妙だったというか、まだしも救いだったのかなー。
2006年、文化遺産として登録されました。酒が(酒だよね)。