『ロード・オブ・ウォー−史上最強の武器商人と呼ばれた男』(アメリカ映画)

正直私、海外の名前はよくわからないんですが、シメオン・ワイズはユダヤ人なのかなー、というようなことは思いました。最初の取り引きにされるのもイスラエル製の銃。
そもそも主人公が最初に遭遇した、銃撃を受けた瞬間にテーブルを立て掛けてマシンガン乱発してきた襲撃犯を護身用の小銃数発(あんなの相手に背中見せちゃあかんやん!)で仕留めたじい様も案外そうなんじゃないかなぁ、街がそんな地域なんでしょ?
でも主人公のウクライナ人の父ちゃんはユダヤ教に「嵌まり」ました。
ええ基本的に、かなり抑制されたいい民族です、悪事に加担する方らですら非常に肝が据わっていてそうそうバレるようなことはしない印象が(褒めてない褒めてない)。
あとはロシア製のカラシニコフ、普通軍用ヘリまで買うか! と叔父さん(実の)と喧嘩になったり、戦車を15台買うとおまけをつけてくれたり、船籍を偽造するためにオランダの船を選んだところオランダの国旗がなくて「フランス国旗を90度回転させた」り。
ジャガイモの偽装はありきたりですが、シエラレオネにインターポールに追われた主人公が飛行機で降り、ものの10分で銃を全て現地住人の方たちに持っていかせ、その後24時間で飛行機まで解体されてしまったという生命力に乾杯したいです。


彼の、そもそも嘘として出発した第二の人生の破綻はまあともかくも。
(一度目にバレた時は奥さん許してくれたんだしね、それはしょうがないよな。)
最後の最後で本当に皮肉な結末になってしまったんですが(ヴァレンタイン捜査官にとってだけじゃなく、もしかしたら主人公にとっても)(捜査官のこと好きだって言ったの本心だと思う)、でもやっぱりアメリカ批判の映画じゃあないよなぁ。
複数の実話を元にした戦争商人で、ままならない普通の人間の話ではないのかな。