『都市環境デザイン論’10』#15 現代都市環境デザインの展望

個人的にこの講義全体をまとめるとあんまり主題としては語られてなかったんですがなんだかんだと「サスティナブルな」都市環境って部分だったんじゃないのかなぁ、と正直なところ、いや、クリチバとかホノルルとかそういう規模だと本当に専門の人が考え尽くして、土地の人の反対を押し切って一時的にでも、という約束で始めて効果が出、という前提があったんですが、あれだよね、そんな専門家が行政の長の地位に着くことがそんなにあるかなぁ、とどうしても考えてしまうんですよね、ほとんど偶然の産物に近いんじゃないかと。

サスティナブルってのは維持可能な、という意味で、要するに無理のない範囲でやろうぜってことだと漠然と認識したんですが、あと循環都市ってニュアンスなんかも含まれるんじゃないでしょうか、ブラジルのクリチバはそれこそジャイメ・レルメル氏の放射線状都市計画が出て、その後イプキ(IPPUC)という研究組織が作られたそうで、それだからこそ1964年から今まで続いてるっていう…本当に稀有な例なんですが、やっぱりどうしてもここまで恵まれた条件ってのは難しいと思うんですよね。

ハワイのホノルルも、あくまでも土地の人にも受け入れられる環境作りではあったものの、かなり知名度の高い観光都市だってことが土台にあったはずだしなぁ。

 

誰が始めるんですか、誰が計画するんですか、どのように計画するんですか、ということを実例やほとんど歴史の側面などを含めながら聞いていったんですが、どっちかというと失敗例なんてのも聞いてみたかったな、という気もします。

ホノルルのジェレミー・ハリス市長もクリチバのレルメル市長も、そうは現れないだろうからな、学者が助言してなんとかしてる都市とか、町とか、きっと失敗してることなんかも多いんじゃないでしょうか、したら、なにが無理なことかってわかりそうな気がします。