「多摩 歴史探訪ウォーキング」歴史の道を歩く会・監修
- 作者: 歴史の道を歩く会
- 出版社/メーカー: メイツ出版
- 発売日: 2013/02
- メディア: 単行本
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これ自体は2つの駅、ないしは1つの駅から出発して、その周辺の史跡や神社仏閣を歩くコースを提示する、というだけのシンプルな本で、A5サイズの本に4段組、長くても10行程度の説明とコース全体の説明、というだけの内容なので、これ自体で興味を引く内容になっているかというとちょっと疑問なのですが、正直、結構この地域は広い範囲に暮らしてる人がなんとなくでも耳にしてる地名が多いので、まあ、これはこれでありかなー、という気も。
個人的に住んでいるところ自体は「多摩」ではないものの、府中につながる甲州街道と京王線の沿線(新宿寄り)にいるためにわりと見慣れた地名が続き、特に前半が面白い。
この京王線ってのが甲州街道と併走してるんですが、江戸の頃には江戸5街道の一つに挙げられていただけあって結構重要なものが周囲に多く、おまけにそこまで知名度があるわけではないんですが、土地の信仰はかなり厚かったりするんだろうなー、という印象が。
これ、後半の奥多摩の章になると五日市鉄道と青梅鉄道(それぞれ今のJR五日市線と青梅線)が多く出てくるんですが、産業用に作られた五日市線よりも、青梅街道が元になっているのだろう青梅線のほうが神社仏閣や、それに合わせた歴史が感じられるって違いがあって、どうもその違い自体が面白かったりします。
どっちもコンクリート産業のために開発された路線ではあるんですけどね、似た地域を走ってるわりには地味に違うんですよね。五日市線のほうは、いっそ近代の頃の産業遺跡を見に行くってコンセプトだと、また全く違って面白いのではないかなー、と思うんですが、どうなんだろう。
JR中央線沿線の国分寺遺跡とか、多摩モノレールの玉川上水駅なんてのもちょっと見てみたいなぁ、どこもわりと都会に見えるんですがいろいろ残ってるもんなんだね。