「都史資料集成 第3巻 東京市街鉄道」東京都公文書館

日本の私鉄の最初のものである東京馬車鉄道が動力変更した「東京電車鉄道」、申請が頻出しすぎて政治家が介入して複数の会社をまとめた(資本金がすごい額になってましたw)「東京市街鉄道」、あ、ちなみにタイトルの東京市街鉄道は東京市内の電車路線、という意味なのでどうもこれ自体は総称のようなので別物です。
それと、これはこの資料を読むまで知らなかったんですが今の中央線の信濃町駅から川崎までをつなぐ予定だった川崎電気鉄道から改称した「東京電気鉄道」。
ちなみに県を跨ぐ幹線は基本的に認められにくい傾向があったので市外の部分が却下されてしまいまして、そうなると正直、どうしてこれだけ免許が(申請が80くらいある中で)単独で下りたんだろう? というのがちょっと不思議なんですが。
読んでるだけではそこはなんかわかりにくかったなぁ。
まあ事実としてこの3社がのちに合併して「東京鉄道」となり、その後さらに市営化されることにて東京市電が誕生。一応この経緯も簡単に触れられていたんですが、要するに値上げ要求が通らず、路線域拡大にも金が掛かり、ということであんまり旨みのある商売ではなくなってきていたよ、ということが語られていました。
この辺に関してはいろいろ言われてますが、少なくとも無理強いではなさげだよね。


ちなみに上の最初の3社も結構長いこと民営か市営かで揉めてましてね。
一旦市営にしよう、という結論が出たにも関わらず、いざ東京市に申請を出させてみたら“あまりに漠然としているのできちんと申請しなおして下さい”と言われる始末でした、なんかその後、漠然としたまま市営話が立ち消えたように見えるんですが、おい東京市…。
残念なことに3社の開業免許までで本が終わってたんですが、公式文書長いな!?