「京急クロスシート車の系譜」佐藤良介

サブタイトルが“京浜・湘南電鉄より今日の京急まで歴代の名車を綴る”で、京浜と湘南というのは大雑把に戦前の京急電鉄の前身のことで、戦前の関東の私鉄にクロスシートなんてあったのかな? と思ってたんですが、なんでも軌道だった京浜電気鉄道で初の鉄道線の車両であるデ71形に一部ボックスタイプのクロスシートがあったらしく、ただ、すぐになくなってしまったみたいなんですけどね。
もともと電車線としてかなり古い歴史がある関係で関西の私鉄ともつながりがあったらしいので、そのせいなのかなぁ? と考えてるんですけどその辺はどうなんだろう。
安田財閥つながりが初期の頃にあったみたいです、あんまり語られてないけど。)

で、戦後になって主に特急用としてクロスシートが生まれ、通勤車両に使われることなどもあったらしいんですが、今でも昼間特別料金なしで充当されてたりもしますよね。というよりどうも、特急の必要時期と通勤車両の必要とがかなり時期や時間などで偏るんじゃないのかなぁ、全体的な話を聞いている限りでは。
さすがに安価な(100円だよね?)着席料金を払う「京急ウイング号」なんかはクロスシートじゃないとまずいと思いますが、空港特快などだったらまあまあどっちでもいいような気もするし、実際そんな感じで運用されてるんじゃないでしょうか。
座席に関してのみではなく車両全体に関しても語られているのですが、技術に関してはわりと流し読みな感じで、ちょっと気になったのが朝鮮戦争の前後の灯火管制装置があったらしいんですが、これ、周辺の基地関係なのかなぁひょっとして。
内装に関しては初期と更新時にぱたぱたと実地で試す傾向なんじゃないかな、ある程度固まるとなかなか変化しなくなる、という感じに読んでましたが、それで正しいかなw