『NHKスペシャル 遷宮』#1 伊勢神宮~アマテラスの謎~

去年は伊勢神宮の「式年遷宮」という20年に一度の建て替え住み替え作業でーす、というのをよくテレビなどでも見ていた結果、なんとなく今年の初詣とか多くなったんじゃないのかな、ということを考えていないでもなかったんですが(本屋の日本神話の本は微増してたよ)(んで、関東の鉄道各社は前年比数%増の数値を出してました)。

ただ、神話ってもともとそういうところがあるといえばあるんですが日本神話も結構曖昧なんですよね、この回で出てきていたアマテラス大神の天の岩戸の神話も、前に読んでいた本で「ヤマトタケルの挙動がおかしい、姉が天の岩戸に隠れて以降、記述が一切なくなる」という指摘がされていまして、言われてみるとその通りなんですよね、放逐されたって話はまた別個に記述されている。これがもともと別の話の一群だったのではないか、というのがその本の推測だったんですが、正直この番組とも内容兼ねあってたんじゃないのかなぁ。

もともと日本の神は人格のある神ではなく、純粋な自然崇拝に近く、それが形を持ったのも土器などが生活に出てきた頃ではないのかということが推測されていたのですが、そしてさらに、『日本書記』はさらに時代が下り、その目的の如何はともかくも、政治目的のために書かれたのではないか、というのはかなり古くから言われてますよね。

 

アマテラス大神の天孫ニニギへの国譲りのエピソードは、持統天皇(≒アマテラス)が彼女の孫へ位を譲ろうとしたためではないか、ということが多分この回の骨子なんでしょうね、しかしアマテラスさんって本当に服は着替えるわ女の子が欲しいって言うわご飯を所望するわで、曖昧な宗教観の日本人ですが若干我々基準でも不思議だよねあの人w

早い時期に書かれたa群と、遅い時期に書かれたb群が、というのもきっと今後研究されてまたいろんな説が出て、どれが正しいかわからなくなるかと思うと、実に日本らしい。