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「信長が見た戦国京都-城塞に囲まれた異貌の都」歴史新書y、河内将芳

信長が見た戦国京都 ?城塞に囲まれた異貌の都 (歴史新書y)

信長が見た戦国京都 ?城塞に囲まれた異貌の都 (歴史新書y)

 

 

ところでなにが面白かったって日蓮宗と信長氏の関係がなかなか面白かったんですが、他派に論争吹っ掛けて倒すことを得意としていたのを叱られたとか、定期的に金銭を献上していたとか、当時はよくあったらしいこととはいえ、いろいろイメージが違うな、とか。
宗教とは対立的だったみたいな印象があるけど、ここだけ見るとそんなこともない。
北陸の朝倉氏を追い落としていたのはそもそも義弟である浅井家の裏切りを許せなかったからで、そこに割って入った延暦寺(で検索すると「焼き討ち」と出てくる比叡山延暦寺ですが)が許せなくて当時としては信じられないほど強硬な手段に出たとか。
なんとなく全体的に織田信長という人物の気質に関しての本にもなっていたような気もするなぁ、まあ、応仁の乱以降の京都という町そのものや、以外と足利政権が辿って来た時代にも包括的に触れられていたけどね。
(信長時代の京都の資料そのものが少ないため、応仁の乱以降が基本的に基礎資料になっていたせいですね、目的と順序が逆ですが。)

この人は裏切りが駄目、とよく言われているものの、普通に反目していたりとかそもそも敵対しているところに対して手厳しいかというとそんなことは少しもない。
そうして、厳しい対応を取ったところに恨まれているという発想もどうもなかったのではないのか、みたいなことが語られているんですが。
宿を取る時点でそもそもまとめて家臣を同じ館に入れないという、当時としてはだいぶ優しいとも言える態度や、定宿にしている寺には自分専用の建物がそもそもあったなどということを聞いていても「筋は通す人」だったのかなぁ、という気もするね。
京都の本なんですが、絞ってある分、いろんなこと見るのに良かった気がする。