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『日本の美術21 飛鳥・白鳳彫刻』上原昭一・編

彫刻の本の2冊めで、この少し前の号の「天平彫刻」よりも実際には少し前の時代なんですが(つまり時代的には逆行)、こちらの本は芸術家肌の方が著者さん、「天平」はどちらかというと学者肌の方が著者さんのようなので、まあ、良かったんじゃないのかな、この順番で。
実際かなり時期が接近して刊行されていることもあり、時代区分などの解説は「天平」のほうに譲りますなどという言及もありますね。
で、天平ってのがざっくりと奈良後期、そしてこの時代の彫刻が全て仏像だと言われている時代なのはこちらの白鳳彫刻も同じなので、まあ日本に仏教が伝来してから奈良前期までの時代、みたいな感じでしょうか、ざっくりですみません。
そんな事情なのでどこからどこまでがこの時代か実は自信ないけど!
みたいな著者さんの本音もかなり和やかに受け入れられることが出来ました。

 

正直なところだいぶ「天平」よりも形にバリエーションがありまして、表情とか手の形や意匠以前に身体の形状が違う。
うえ、これ仏像なの?? みたいなかなり独特なプロポーションのものもあります。
ちょっと見、現代彫刻みたいな身体してるのもあるような気もする。
読み始めた時点では芸術家肌の方なんで慣れてないジャンルを読むのにどうかなぁ、と心配になっていたんですが、これだけ様々な形をしているものを一度に紹介するのに多少感性の領域で語られても別に不都合はないですね。
むしろ、わからない部分がかなりあるのならば少なくともこれは別物、ひだの表現が違うんだ、などの言及も良かった気がします。今は分析進んでるかなぁ。