『週刊 東洋経済』2014年5月31日号「リニア革命」
リニア特集を読んでいて、確かに京都の言ってる内容そのものはもっともなものの、ただそれは計画が完全に固まってあとは作る段階になってからではさすがに遅すぎるというか、ほとんど本気にされてなかった頃から延々と好意的だった奈良を完全に裏切る、という選択肢もないだろうな、と傍目には感じることと。
確かにリニア新幹線は「なぜ作るのか」ということが曖昧ではあるものの、路線容量を空ければそこで出来ることがあるはずだ、というのがそもそも東海道新幹線を作った時点からの命題らしいんだよね(要するに東海道本線は長距離輸送任務から離れて沿線に注ぎ込めることがあるはずだ、という認識で新幹線が作られたんだって)。
その辺を知ってると少なくともそこを踏まえて語って欲しいよなぁ、というのが正直なところで、完全に無視されてしまうほどのことはないと思うんだよね。あと遅すぎ、てのと。
すでに実験線ですら出ている大井川の水枯れ、大量に出てくる残土問題がいまいち本決まりにならないまま話が進んでいるらしいことはあんまり触れられていないものの、ちょっと洒落にならなさそうなレベルだった辺り。長野県飯田市の熱視線って言ってるけどそもそも本来のルートから押し付けられた土地なんじゃないか…としか言い様がなく、プラスの側面や経済的なメリットばかり重視されていたんだなぁ、と感じたこと。
経済誌の特集を読んで初めてってのが不思議(鉄道雑誌ではプラスばっかりだしね)。
特集外で『社長の器』てのが短期集中連載だったんですが、ベネッセの次期社長ってマクドナルドの先代か…正直いいイメージはないな、斬新ではあったけどねー、次のカサノバさんが米本社寄りでも今のほうが安心っていうか。LIXILもM&A重視なので、結構急進的な人が多い特集かな、社長職を渡り歩いてる人って「プロ社長」っていうのね。