「青函トンネル物語-津軽海峡の底を掘り抜いた男たち」交通新聞社新書55、青函トンネル物語編集委員会・編著
青函トンネル物語―津軽海峡の底を掘り抜いた男たち (交通新聞社新書)
- 作者: 青函トンネル物語編集委員会
- 出版社/メーカー: 交通新聞社
- 発売日: 2013/06
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (1件) を見る
青函トンネルがそもそも工期7年とか10年とか、水没したところからの復旧が10ヶ月などの桁がぽんぽん出てくるのでどのくらいの期間作っていたのかな? と考えていたんですが、構想から60年と聞いてしまい、あれですね、完成年さえわかってればいいかこれw
で、それが昭和58年開通なので、あー、確かにそろそろ貨物需要が落ちつつある頃だよなぁ、積み残しすら出すような需要によって計画が着工、と言われていたので、採算を取るという意味だと結構頭痛かったろうな。ただまあ、天候に左右される船と海底トンネルがあるのとでは雲泥の差がありますよね、そういう意味での国家予算充当なんでしょうね、今でも貨物列車の事故があるとちょっとした騒ぎになるしな。
あと、青函トンネルというと工事難航はさすがに国内外で有数の規模として名前を聞いていたので薄っすら知ってたんですが、他所の現場での事故経験者が結構多くて事故が起こる受け取り方がそれぞれ違うのでちょっと不思議な気持ちに。
この少し前に読んだ上越新幹線の中山トンネル(ちょうど同じ交通新聞社新書だったんですが)の本のほうでも何人か青函トンネルの経験者いましたしね。
まあ、鉄道建設公団の直轄事業として始まったものの、4区分割、1区担当が3社からなる合同企業ともなると要するに国内大手の12社からの参加だし、それ以前からあちこちの業態から研修の名目で人を集めていたし、それこそ現在に至るまでこの青函トンネルの経験って日本の土木業界の中で小さいとは言いがたい存在感なんだろうなぁ。
正直複数の人の文章を掻き集めたもので読みやすいとは言えない部分もあるし、技術の話もとても素人向けでもないんですが、この人数この体裁のわりには全然いけますw
最後の最後で最深部に「砂」が出てきてたんですが、あれ、理由わかったのかなぁ。