「聖ペテロ祭殺人事件」修道士カドフェル4、エリス・ピーターズ

聖ペテロ祭殺人事件―修道士カドフェルシリーズ〈4〉 (光文社文庫)

聖ペテロ祭殺人事件―修道士カドフェルシリーズ〈4〉 (光文社文庫)

一つ大きな「裏切り」がこの話の中で存在するのですが、どういうわけかそれが妙に爽快かつ胸のすくエピソードとして記憶されています。いや、嫌ぁな人なんだよ、まあどう語ってもネタバレになっちゃうわけですが。
あと、身分違いの恋愛ということが多少作中で語られるわけですが。
べリンガーさんと夫人は確かに同階級なわけですが、でも従者と主君の娘とかのカップルは今までにもあったわけだし、そんなに気にすることはないような気もしないでもないんですが、実際イギリスってのはその辺厳格だったのかなぁ、とも。
彼女がもう少し身分高ければ、あそこまで言われることもなかったのかな、とも思うんですが、まあエピソードとしては楽しかったからいいや別に。


カドフェルさんのいる修道院のある街で祭が行われ。
そこに南から北から商人たちが集まってくるわけなのですが、今年はちょっと街と修道院で揉め事がありまして、そのごたごたを祭の直前まで引き摺っていたらそのごたごたに巻き込まれた商人が殺されてしまうような事態に。
町長の息子が疑われる事態となってしまいまして。
それ自体は殺すほどの揉め事でもないのですが、なにぶん頭に血が昇ってるとどうかわからない。
そしてあとからぽちぽちと見付かる証人に物的証拠。
しかし、その後も同じ商人に対しての盗難事件が続き、さて、別の事情があるのでは、ということが疑われるようになりました(疑われたずっと息子牢の中にいるし)。


商人の姪の娘さんは、美人なだけでなくかなりいい度胸ですなw