「ユネスコ・アフリカの歴史」第1巻、上(後半)

前半で西洋的歴史認識が“どんなだったか”ということをさんざん聞きましてね、後半では「白アフリカ説」(アフリカの先史の歴史を肌の白い人種が作ったという説)(ドイツ...orz)とアフリカの歴史観を支配している「ハム・セム説」なども知ることは出来たんですが、正直、具体性なく説教されているよりはよほど良かったんですが。
第9章が年代測定法、続いて歴史学言語学がしばらく続いて、歴史地理、、、ここまではまだなんとかなったんですが、いきなりディープな気候変動の話って、というか、先史ぶっとばして最後の氷河期を一番新しい時代して語るってなんでいきなり! 気候変動をエピソード、期間をエポックと表現するらしいところからしてよくわかりません。
だ、誰が読むことを想定してるんだろうこの本、年代測定法は昔習っていたのでまだしもだったんですが、気候の部分は砂漠化に関してだけなんとか少しってところかなぁ。
言語学歴史学に関しても一番古い説から新しい説まで延々と並べ、まだまだ全然だね、という結論に至ってしまうというのはまあ覚悟してたけど! 一つ妥当としていいのはアフリカの南北のほぼ中央に東西に言語ベルトが伸び(西にサハラ砂漠のある辺り、川もこの辺通ってるのがぽちぽち)、ここにアフリカ諸言語の7割が集中。そのベルトの南北の地は比較的言語の数が少ない、つまり複数地域に流通した共通言語が多い、ということくらい。


そして民族と言語を別けて考えるのも少し危うく、征服者が被征服者の言語に統一されてしまった例などもある模様です。あー、とりあえず、民族の移動が比較的容易だった、ということを頭に入れないと全く参考にもならないようです。
歴史学周辺の諸学問の協力がないとビタ一文進まないすっごい難しい地域ってことはよくわかりました、わかったけど、そっからそんなに大して進んでないよねぇ?!