「スペイン フェリペ二世の生涯−慎重王とヨーロッパ王家の王女たち」西川和子

大雑把にスペインの統一王家の1代目、彼の父親と母親がカスティーリャアラゴンの両王家の血を引き、ついでにオーストリア・ハプスブルク家というのは彼の弟から派生し、もう一つついでにブルゴーニュというフランスの地方王家の血も入っているので、もう少しあとの時代でオランダが独立戦争を仕掛けていたのはつまりスペイン・ハプスブルク家なんだけどもね(他にいくらでも血筋があるのであんまり重要視されてませんがw)。
で、もう一つついでに当時はスコットランド統一前のイングランド王家のエリザベス1世の姉であるメアリ(ブラッディ・メアリ)と結婚し、のちにイングランドとの間に「アルマダの海戦」を繰り広げたという経緯もつまりこの結婚の辺りからの事情が。
大雑把にエリザベス1世を愛人の子として断罪し、その王位を要求していたんだよね。


その前にイベリア半島のさらなる統一領土という目的があったとはいえポルトガルの王女と幸福な結婚をし。イングランド女王を挟んでフランスの王女と結婚し、続いて親戚筋(というか姪)であるオーストリア・ハプスブルク家を最後に娶った、という経歴を見ると正直とても誠実には見えないんですが、別にそんなこともないんだよね、不幸にも死別してしまうんですが、イングランドのだいぶ年上で潜在的な敵対国だったメアリはともかくも、それぞれの花嫁に不実に振舞ったような様子もないしね。メアリにすらけして冷たくしていない。
そしてこの頃スペインの栄光は頂点に達し、新大陸ではあまり芳しくなくとも黄金を手に入れ、ハプスブルクもこの後隆盛していく、フランスとの縁もある。
そもそも戦争一つとってもボロ負けでも有名な戦でも知られている、んですが、なんというんだろう、全生涯を貫く地味さはなんなんでしょうかw
人前にはあまり出なかったらしいんですが、むしろ属性多すぎるんだろうか??