「所沢車輌工場物語(上」RM LIBRARY-30、西尾恵介
所沢車輌工場ものがたり〈上〉 (RM LIBRARY (30))
- 作者: 西尾恵介
- 出版社/メーカー: ネコ・パブリッシング
- 発売日: 2002/01/01
- メディア: 単行本
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所沢駅は時々西武新宿線と西武池袋線が交差しているという説明を聞くことがあったんですが、あ、そうか、そこに車両工場があると確かに合理的ですよね。この前に同じRMライブラリーのシリーズで京成にも自社工場のような車両工場があって、という例を聞いていたんですが、こちらの本はどうしてタイトルに西武って入れなかったのかなぁ? 地方私鉄などへの譲渡の場合にもこの工場が活用されていたとは聞くんですけどね。
ええと、今はなくなってしまっていまして、この本は戦中ぎりぎりくらいから戦後の復興期に掛けての本になっています。ほぼ西武の車両そのものの本になってるんじゃないかなぁ、あくまでも車両メインなんですが、そこから沿線の状況、というより、西武の内部事情のようなものが窺えるような話が多かったように思います。
台車の歴史として「ツリカケ式」から「カルダン方式」(表記これでいいかなぁ?)への転換という大きな変遷があったようなんですが、大手私鉄の中ではこの転換時期がずいぶん遅かった、ということはそこそこ話に聞くことはあったんですが。
ただ見た目は美しく清潔で、路線の安全装置などに関してはむしろ他社に先駆けたようなこともあったのでそれほど印象悪くもないんですよね。あとなんか変わったもの持っててちょっと面白いんですが、モノレールとか、通常営業線だと日本初ってw
電気機関車に遊園地のような覆い付けてたのもどういう趣旨だったんだろ、可愛いww
戦後少しの間、農業鉄道と名乗っていたり糞尿列車を走らせて社長まで手伝っていたり(反対しにくいことをw)、あれ、接収財産? みたいな出所のものが説明なくしれっと入っていたり、所沢にあった航空基地を払い下げの前から利用計画立ててたりって図太いww
一部を切り取ると感心しない部分もあるかもしれませんが、全体見ると悪くないよなぁ。