2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『都市と防災’08』#12 被害軽減のための事前準備

まずそもそも被害経験の対策というと先に被害に遭いそうな土地を避けて生活する、被害を防ぐための施設を作る(主に堤防だよね)、それと丈夫な建物に住む、などの方法があるのですが、経済的な事情などによりそうもならない時にソフト面で被害を軽減するよ…

「中南米−ラテン・アメリカの政治と経済」山本進

なにぶんにも1960年ちょうどに書かれた本なので、アフリカやアジアの地にヨーロッパの植民地が数多く残り、という時代なのですが(1960年代にアフリカの国々は独立を果たしたわけなのですが)、記述が古びていない、というと褒め言葉でしょうが扱わ…

「シャルルマーニュの戴冠」ドキュメンタリー・フランス史1、ロベール・フォルツ

“ドキュメンタリー・フランス史”(全10巻)の1冊めで、取り扱っているのがフランク王国メロヴィング朝の末期からカロリング朝への移行期、要するにシャルルマーニュ(カール大帝)よりも少し前の時代からなんですが。 シリーズ通して大雑把にフランスその…

「中世ヨーロッパの都市世界」世界史リブレット23、河原温

中世ヨーロッパの都市世界 (世界史リブレット)作者: 河原温出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 1996/05メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 13回この商品を含むブログ (3件) を見る そもそも“中世ヨーロッパ”が暗黒の時代だった、とかつて言われていたとい…

「マヤ文明−失われた都市を求めて」クロード・ボーデ/シドニー・ピカソ

さすがに、“マヤ文明そのもの”に興味があった、という人にとっては肩透かしの内容なのではなかろうかとは思いますが、この時代を前後してまとまっているこの大陸の史料(歴史を語る目的で書かれたものが史料、それ以外の実用記録や物の証拠が資料)を読むつ…

『探検バクモン』50年に1度のチャンス!〜姫路城を攻略せよ(前編)

別名・白鷺城とも呼ばれるそれは美しい城だ、と番組の中でも言われていて、確かに非常に華やかな見た目なんですが、そんな見掛けのわりに門の上には槍を落とす場所はあるわ、壁には互い違いに弓を打つための壁の穴、中に入れば分岐し続ける通路に遠近感の狂…

「無文字社会の歴史−西アフリカ・モシ族の事例を中心に」川田順造

私の読んだのは“同時代ライブラリー”版で、まあ、これ以前にもこれ以降にも版型を幾度か変えているのですが、多分、誰もがタイトルから薄ぼんやり想像する内容より、はるかに面白いんじゃないのかなぁ。 特に面白かったのが現地の人にも認めて貰った、と喜ん…

「中世世界とは何か」ヨーロッパの中世1、佐藤彰一

まあまず“中世”という歴史区分にしてからが古代を決め近代を決め、時と場合によって近世を取り除いた残りの部分であるところからしてどうしてもその呼称自体で実情を伝えないという側面はあるのではないかと思うのですが(昔の畑だった東洋史を思い返しても…