『民衆が語る中国・激動の時代−文化大革命を乗り越えて』2)造反有理の嵐

造反有理というのは「革命には理由があるのだ」という意味らしいんですが、まあそれは当り前というか、どんな内容の革命に対しても当て嵌まりそうなのがとても疑問っつーかなんというか。正直こう、第1回ではどんだけ毛沢東さんが悪いんじゃー。
ということを繰り返し主張されていたわけですが番組は。
第2回に進んでくるとさすがにその色が薄れました、いや、きっかけじゃないとは私も言わないし、そんなこと言っても事実に反してると思うんだけど(そこまではね)、でも「彼のせい」かっていうとどうしても違うよな。


文革全体を知れば知るほどその意識ってどうしても強くなると思いますよ。
なんというかねぇ、参加してた人間がいまだに本気というか。
過去の悲劇を語る口調とはかけ離れてるんですよね、加害者もだし、なんというか案外被害者も。この回全体は「改革を行う」のだということで出発し、一応の成果を収めたあと、その“革命者たち”が分裂を起こし、互いに権力を争そいあった、という流れ。
この辺は案外、毛沢東さんの『矛盾論』とかで説明するといいのかもしれません、外にもっと大きな敵がいたら協力するけど、敵がいなくなると身内だったはずの相手と争そうんだぜ、というとてもわかりやすく人間の本質を突いた理論です。
自身がここまで体現してなければもっと良かった気はむろんしますが。
どっちの意見がどう、ということすら証言者たちは語らず。二つの組織の名前の違いも傍から聞いているとわからない、当事者にだってわかっていたのかどうか。
死者がどれだけ出たのかもわからない、争いの理由すらもうわからない。
そんな中、さすがに国が介入した、というところまででこの回は終ります。