『環境工学’13』#12 自然共生社会(2 生態系・生物多様性の持続的利用と保全

この回は人工の池を作り(企業が敷地を一部貸与してくれた土地らしいんですが)、そこに「とんぼを誘致しまして」と言ってらした方の言い回しが面白くてずっと笑ってたんですが、失礼しました、あれ本当にわざわざ連れて来たわけでもなくて外部の環境を整えて生息地から誘導して、ということだと自然にああいう言い方になっちゃうんだろうね。

主に語られていたのが予防原理という概念だったようなんですが。

この内訳が「不均一性を維持する」「モジュール性を保つ」「機能の重複を許す」「持続的利用と保全のための技術」というなんともわかりにくい、というより難しい内容になっていたんですが、あれです、生物多様性の維持ってのが大まかな意味みたい。

 

その維持の仕方が人間にとって有用な生物とかそうでない生物と別けてしまわないとか、同じ木ばかり植えないとか、まあ過去結構やっちゃってることなんだよねw

現在は緑の回廊、開発する場合も森に生きる生物が維持される環境を維持するとか、防風林としての機能を考えるとか(森をモザイクのような不思議な形で残すと、他の環境への影響が少なくなるんだよね、という実例で出されてましたが)。

日本人の長い間の生活スタイルだった里山の植物と伝統的森林管理を見直し。

ネットワーク化、というのがこれが「とんぼの誘致」ですね、他にも渡り鳥の休息地を残すとかその生物が移動出来る範囲内に擬似的にでも生息環境を残しておくという考え方。

生物多様性オフセットは破壊した分の自然環境を代替地に作る、みたいな制度。

開発に関してもいろいろな手法が出てきているんですね、日本で顕在化している気候変動の影響やブナの分布適域の変化、温暖化による山地生態系の移動などが語られていて、そもそも外部からも内部からも壊れてるしねー、と締め括られてはいたんですが。