『爆笑問題のニッポンの教養』#9 石黒浩(知能ロボット学)

サブタイトルは“ロボットに人間を感じる時・・・”。
多分世界で一番のヒューマノイド・ロボットを作っておいでの学者さんが一体なにをテーマにしておいでかというと「心なんてプログラムしてないのになんか皆感じるって言うんだよねー」ということみたいですよ。もともとは画家になりたくて。
でもそれじゃあ食えないからって転向した先がなんでロボット工学。
ある意味で人間らしく、ということにはそちらの才能が必要なんでしょうか。


それにしても、ちょっと面白かったのが、珍しいものを見ると田中さんがぱーっと駆け出していってそれに触れ、その後、詳しく探求しようとするのが太田さんというかなんというか。いや、私が爆笑問題が好きだから気にしてるだけかもしれないけどさ。
これって人間のそれぞれの側面というか。
人ならぬモノを見つけた時の非常に対極的な反応というか。
人間によく似ていれば似ているほど、気楽には触れなくなるというのですが、なんでか知らん、田中さんは人に触れるように触れるんですよ。無機質な掃除ロボットも子どもの頭を撫でるようにして触れてたし。
人のようにしか見えない赤ん坊型のロボットにも太田さんはまず物として触れ、反応が返るとだんだんそれに相応しいような触れ方に変わっていったというか、もしかしたらこの人は人間にも同じようにしているのかもしれないと思わせるわけですよ。


でもそれは彼だけではなく人間に多少ある側面なのかもしれない(田中さんは少ない)、それならもしかして、我々が感じる心も「反応」なのかもしれないのかなぁ、と。