Book

「多摩の歴史(1 武蔵野市/三鷹市/保谷市/田無市」松岡六郎/吉田 格・編集

武蔵野市はまず中央線の「武蔵境」の駅が最初に出来ました、田無が府中町と結託して駅を拒否したので、ということが説明されていたんですが、この辺のどうだったんだっけ、駅単位だとそんなにありえないわけでもなかったかなぁ。武蔵境駅が寄付によって成り…

「京都 花の名庭散歩-四季折々の美を堪能する古都案内」野田正彰/水野克比古

すごく正直、現時点で寺院巡り「京都名庭」巡りをするかというとそういう趣味ではないのですが、庭に興味がないというより、庭を作る工程に興味があるというか、まずどのような時代にどのような権力や技術の背景を持ち、どのような庭を作り上げていったのか…

「熊野大神-蘇りの聖地と神々のちから」イチから知りたい日本の神さま1、加藤隆久・監修

多分熊野三山と呼ぶのが一番妥当だと思うのだけれども(昔熊野古道に惹かれて本を読んだことがありますが挫折!)(ここで語られてる参道の類だと思うんですが、しかしこれ、どこからどこにつながっている道なのか)、まず熊野速玉大社と熊野那智大社、熊野…

「多摩川物語-上・中流七十年史」根岸律男

実際の多摩川流域はちょっと遠くて、私が認識してるのが京王線と沿っている部分府中から調布くらいまでの辺りなんですが、この「調布」というのがそもそも多摩川流域には3箇所あるんですよね(実際に布に関わっていたところらしいですが、ちょっとその関係…

「カビ・キノコが語る地球の歴史-菌類・植物と生態系の進化」小川真

私が知りたかったのは多分この本の中のA菌類と植物の共生に関しての部分、になるのかな、リグニンというのはなんでも「樹木の3大要素」だと聞いていたもののその全容はいまだに研究されてはおらず、この本の中ではフェノール化合物、と紹介されていたんで…

「新東海道物語-そのとき、街道で」新東海道物語を進める会・編

冒頭で語られていた日本橋川はつい最近気付いたんですが、まさか本当に日本橋が先に出来たんだとは…w もともと湿地の中に橋を作って、用水路を作った、という順番なんですね、で、そこが江戸の頃の五街道の起点となった、という。ただ東海道そのものはそれ…

「江戸東京歴史散歩(1 都心・下町編」江戸東京散策倶楽部

本を読み終わってまとめようとして、ついスタート地点を東京駅、と考えてしまったんですが、江戸の本でしたね、今の皇居、かつての江戸城跡地でしたっけ。正直皇居って修学旅行でしか行ったことがないんですが(もともと東海にいたので)、江戸城の跡とか見…

「瓦からみた平安京」教育社歴史新書 日本史40、近藤喬一

タイトルから平安京における遺跡発掘の本かな、と期待したんですが、うーん、ちょっと系統が違うかなぁ。まああれ、瓦がどこで作られていたとか窯がどのように運用されていたとか、どこの瓦が多くどこに運ばれていたのか、そもそも日本で瓦が作られたのは法…

「空から見える東京の道と街づくり」じっぴコンパクト新書146、竹内正浩

<カラー版>空から見える東京の道と街づくり (じっぴコンパクト新書) 作者: 竹内正浩 出版社/メーカー: 実業之日本社 発売日: 2013/03/14 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 8本(というより、環状1号はどうも旧江戸城の内堀らしいので、7本って…

「道(2」ものと人間の文化史116、武部健一

もともと七道駅路というのが律令制の頃にあって、それからかなり時代がぶっ飛びまして鎌倉幕府の頃には「いざ鎌倉」という言葉を思い出していたんですが、御家人が鎌倉に駆けつけるための上道・中道・下道(これ読み名が謎なんですねw)があってね、という…

「道(1」ものと人間の文化史116、武部健一

すごく正直にこの本に辿り着いたのは明治初期にルートが選定されていた鉄道初期の計画のことを調べていて、まず江戸五街道が基盤にあって、と進み、甲州街道は新設(道自体は前からありますよ)、東海道はルートが変更され、中山道はもともとは東山道と呼ば…

「石造物が語る中世職能集団」日本史リブレット029、山川均

石造物が語る中世職能集団 (日本史リブレット) 作者: 山川均 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2006/08 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 6回 この商品を含むブログ (13件) を見る 源平の時代の南都襲撃によって東大寺と興福寺が炎上し、その復興に…

「日本海軍 運命を分けた20の決戦」太平洋戦争研究会

日本海軍 運命を分けた20の決戦 (PHP文庫) 作者: 太平洋戦争研究会 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2008/08/01 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る 海軍、陸軍の「事典」と「20の決戦」(陸と海でちょっとタイトル違いますが)…

「出雲国風土記と古代遺跡」日本史リブレット013、勝部昭

出雲国風土記と古代遺跡 (日本史リブレット) 作者: 勝部昭 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2002/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 4回 この商品を含むブログを見る 多分この本自体は単純に『出雲国風土記』とその内容における現実へのアプロー…

「平安京」日本の歴史4、北山茂夫

友人が時々平安京の構造を念頭において「つまりここは重要地区」などという話を降ってくるので必要知識として要求されるのでまずこの本を借りて来てみたんですが、やっぱり駄目ですね、平安時代の本でした、正直なところシリーズタイトルを見てそりゃそうだ!…

「明治国家と近代的土地所有」同成社近現代史叢書11、奥田晴樹

最近明治期の政治関係の本を読んだりしているんですが、その時に話題になっていたのが主にここで取り上げられていた「地租」に関してで、これはどう頑張っても税収を上げることは非常に困難で(土地の測量で耕作地が増えたことが確認されることはあるんだけ…

「軍隊を誘致せよ-陸海軍と都市形成」歴史文化ライブラリー370、松下孝昭

前に別の陸軍の本で、各県に約一つの歩兵師団があって、という説明を読んだことがあったのだけれども、要するに徴兵令が始まったのちに戦争に取られた家族が、あんまり遠いところに行ってしまうと困る、という観点を説明されると正直なところ「地域が軍隊の…

「練馬区の歴史」東京ふる里文庫1、練馬郷土史研究会

江戸の頃にそもそも八幡神社と稲荷神社以外には制約があったのだとか(あくまで新しく作る場合でしょうね、しかし八幡って地名多いと思ったよ)、この地域に中山道の板橋宿や甲州街道の高井戸宿の助郷が指定されていて、馬の供出が結構な重圧だったろうなぁ…

「食と建築土木」後藤治/二村悟

ここに出てくる建築物はだいたい農作業の合間や、漁師の換金用や保存用のためなどに食品を加工するためのスペースだったりとか、お茶っ葉を覆うための空間を自然物で作ったりとか、まあ正直なところ現代になってどんどん数を減らしていって、それこそこの本…

「中世の神と仏」日本史リブレット032、末木文美士

中世の神と仏 (日本史リブレット) 作者: 末木文美士 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2003/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (7件) を見る ところで少し前に「神祇信仰」という単語を覚え、なにか重要な神社について…

「中世東大寺の組織と経営」永村眞

どちらかというとこの本は学閥、と表現するほうがいいのかなぁ? 東大寺の中にまず南都六宗という仏教の派がありまして、そこに空海の真言宗、最澄の天台宗と加わって八宗、正直ここまでは聞いていたものの「九宗」と聞いてびっくりしたんですが、あ、禅宗か…

「建築探偵の冒険 東京篇」藤森照信

建築探偵の冒険〈東京篇〉 (ちくま文庫) 作者: 藤森照信 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1989/12 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 55回 この商品を含むブログ (19件) を見る すごく正直に言うと著者さんと建築にまつわる人との会話がところどころに…

「地図で読む戦争の時代」今尾恵介

戦時改描というのは最近時々聞くようになった単語なんですが(私がその時代の本を読むようになったってのもあるだろうけど、戦後半世紀を過ぎてある程度客観的な研究者の人も増えてきたって認識でいいんじゃないのかな)、大雑把に言うと戦略上重要な地点を…

「キノコとカビの生物学-変幻自在の微生物」原田幸雄

そもそもカビもキノコも生物の種類としては同じもので、有用菌と毒素を持つ菌も人間が勝手に別けたというか、あくまで人間の体質では(実は植物毒はそもそも人によって効いたり効かなかったりするものも多かったりします、許容量が人によって全く違うっての…

「江戸の野菜-消えた三河島菜を求めて」野村圭佑

すんごく個人的に卑近な希望の話をすると、この本の巻末で出てきた江戸野菜のイラストと短文紹介をカードにして、東京各地の農協で産地に行くと手に入りますよ(裏は解説とお勧めレシピだな!)というダムカード的な展開にしてくれたら、かなり楽しいような…

「近代交通成立史の研究」山本弘文・編

タイトルを見るとやっぱり鉄道を思い出す人も多いと思いますが、実際それもありますが思ったよりも、なんだ、東海道の宿場町、舞阪宿が財政破綻して(幕末に行き来が増えたのに補償がありませんでした、これ何度も聞くけどなんでだ?)ぴーぴーとお金足りま…

「中世社会と現代」日本史リブレット033、五味文彦

中世社会と現代 (日本史リブレット) 作者: 五味文彦 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2004/05 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 最近ちょいちょいと見かける権門寺社というのがちょっとよくわかっていなかったんですが、院政…

「大宰府」教育社歴史新書 日本史25、倉住靖彦

すごく大雑把に海外との交流ってこの北九州(大宰府とか博多とか)ルートと、それと東北ルートとにばっつり別れてしまうものだと思うんですが、なんか南九州からの上陸とか、沖縄とかのルートって聞かないんだけどもなにか私が理解していない海流とか拠点の…

「やさしいカビの基礎知識」井上真由美

すごく大雑把に言ってしまえばだいたいのカビは機密性がむしろ高く、湿度が篭もる空間に出現するものであって(プラスチックに生えるカビは乾燥してる場合?)、日本の住居がアルミサッシをどんどん取り入れていったのは間違いだった、ということが主に語ら…

「江戸の都市計画-建築家集団と宗教デザイン」講談社選書メチエ66、宮元健次

すごく正直、この本の中でも出てきた「特定の形を形成する配置」というのは一時わりと好きで読んでいましたし、東北にある北斗七星(の神社)なんてのはもうあれは信じるとか信じないとかじゃなくて明言されている上、全てが現存していて実際その形をしてい…