日本中世史

「古代の都と神々-怪異を吸いとる神社」歴史文化ライブラリー248、榎村寛之

そもそも始めて知る概念が多すぎて私はどうもこの本の本題の部分にまで至らなかったような気もしないでもないんですが、とりあえずぶっち切りでびっくりしたのが「神神習合」でした、あれです、「神仏習合」以前に渡来の神(しん)の概念と日本の「かみ」の…

「東山文化-動乱を生きる美意識」美術選書、吉村貞司

私そもそも東山文化そのものからわからないままこの本を手に取っていたんですが(大雑把に言うと足利3代将軍である義満の時代の観阿弥・世阿弥親子もこっちの流れかな、と勘違いを、まあ時代は近いし能楽も東山文化に含まれるみたいなんだけどね)、足利8…

「中世日本商業史の研究」豊田武

1957年(昭和27年)の刊行、正直、この辺の資料って今まで読んできた中世関係の本の中で見たことないんですが資料が分析出来ないのか忘れられたのか、あくまで途中までながら具体性があってすごく面白かったので残念でならないなぁ。というか、わりと…

「日本の時代史(8 京・鎌倉の王権」五味文彦・編

どうもいまいち鎌倉の権力構造みたいなものが理解出来てないなー、と思っていたんですが、これはあれか、鎌倉だけ見ててもあんまり意味がないんだろうなぁ、という辺り。すごく大雑把に「南北朝時代」ってなんやねんみたいなところがあるんですが、いやだっ…

「中世文化の美と力」日本の中世7、五味文彦/佐野みどり/松岡心平

この本の中で面白かったのが平安後期の頃に文化人であり政治家でもある(まあ当時のサロン文化だとどっちでも同じなんですが)非常に長命な人物が幾人か出て、結局長生きして家の趨勢を見守るのが一番の功績だ、という意識が広まった頃、「翁」のモチーフが…

「鎌倉幕府草創の地・伊豆韮山の中世遺跡群」遺跡を学ぶ072、池谷初恵

鎌倉幕府草創の地―伊豆韮山の中世遺跡群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」) 作者: 池谷初恵 出版社/メーカー: 新泉社 発売日: 2010/08 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る んーと、大雑把に伊豆半島がありましてその真ん中辺りに伊豆…

「鎌倉新仏教の誕生-勧進・穢れ・破戒の中世」松尾剛次

鎌倉新仏教の誕生―勧進・穢れ・破戒の中世 (講談社現代新書) 作者: 松尾剛次 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1995/10 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 大雑把に鎌倉時代において国家管理下にあった僧侶の中から流れを外れた「黒衣の僧侶…

「都市と職能民の活動」日本の中世6、網野喜彦/横井清

「職能」民というのがそもそもちょっと独特の言い回しなんですが、どうも中世の頃には「職」という言葉が今の職人とはだいぶニュアンスが違うらしく、そもそもこれは「シキ」と呼び、「色」や「式」などとも代替されることがあった、と語られていたんですが…

「異郷を結ぶ商人と職人」日本の中世3、笹井正治

この本の刊行が2002年で、このシリーズの編集者に網野喜彦氏が入っているのですが、あー、確かにかつて読んだあのラインの話ですね、正直申し訳ないながら当時はだいぶ「これを信じていいのか悪いのか」という疑心暗鬼に駆られたものですが、どこを見て…

「中世人の経済感覚-「お買い物」からさぐる」本郷恵子

この本を読んだ理由はあれ、庶民と職人の関係に関してちょっとでも出てこないかなー、というようなことを考えてだったんですが、市場からしてすでに遠いし当時はまだ物々交換が主流だし(備前周辺の話で喧嘩の場に太刀が出てきたんだけど、正直この時代の庶…

「籤引き将軍足利義教」今谷明

んー、うーん、要するにこの本では籤引きってのは神意の演出としての手段だったんじゃないのかな、ということが触れられていたってことになるのかなぁ。何回も引いていたとか、用意した時点で恣意があったとかの解釈の幅はあったけど瑣末な気がする。幼児3…

「中世のみちと都市」日本史リブレット025、藤原良章

中世のみちと都市 (日本史リブレット) 作者: 藤原良章 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2005/10 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る そんなに悪い本ではないと思うんですが、というより、わりとわかりやすい…

「応仁記」日本合戦騒動叢書2、志村有弘

もともと足利幕府において(でも三管領の家とは別なのね? 三管領は細川、畠山、斯波)有力だった、山名と細川が分裂したことが応仁の乱の原因だと「誇張されている」ということを少し前に本で読んだのですが、まあ実際、そこが割れなければ少なくとも実際に…

「中世のかたち」日本の中世1、石井進/網野善彦・編

2002年の刊行で網野善彦さんの名前は前から日本の中世史の本で時々お名前を見掛けていたんですが(実言うとヨーロッパの中世の本探す時に検索引っ掛けたんですけどもw)、当時はちょっと尖がったテーマだった中世の本もすっかり増えたよなぁ。それより…

「応仁の乱と日野富子-将軍の妻として、母として」小林千草

いささか正直なところを言えばこの著者さんの日野富子像はさすがに現代人に寄せられすぎているのではないか、とは思わないでもなかったものの、この当時の前後の出来事を思い返してしまうとなんとも言えない(気味が悪いほど理由も判然とせず、人が死ぬし殺…

「応仁・文明の乱」戦争の日本史9、石田晴男

とりあえず半分すぎても「応仁の乱」が始まらなかったことにはいささか異論があるんですが、むしろこの本では唯一なにやってたかわかって良かったよ、畠山政長(ごめんなんかこの人のほうが事情すっきりしてて贔屓したくなる、ところで係累の説明がされてい…

「「鎌倉」の時代」福田豊彦/関幸彦・編

正直手に取るまでわからなかったんですが論文集ですねこれ、んー、鎌倉街道などに関しては最近かなり研究が進んでいるので読んでいて意味もわかったんですが、例えば「鎌倉」という単語が公的資料に出てくる回数や傾向についての時代的変遷の分析とか。木曽…

「図説 浮世絵 義経物語」藤原千恵子

正直なところこうやって歴史順に並べられてその中でも特に力作が厳選されて、絵そのものの解説と歴史語りがあると非常にわかりやすい本だとは思うんですが(これが入門書でいいんじゃないかな、というレベルですね、丸ごと展覧会にしても良さそうだなぁ)、…

『図説日本文化の歴史(5 鎌倉』

この中で一番印象に残ったのはそれまでせいぜい貴人のものでしかなかった仏教の救済が民衆のものとなった、女に対しての救済への徹底的な排除に対しての(ものすごく念入りにどれだけ女が駄目かって語られてるのなww)批判があったという辺りかなぁ。本の…

「図説 源義経-その生涯と伝説」河出書房新社編集部・編

えーと、さすがに鎌倉幕府は覚えてるんだけども、このあとが室町時代ですよね、で、戦国、で、この源頼朝の前が平氏の支配でその前の時代の呼称が平安時代、もともとその平安の貴族社会の守りとして使われたのが平氏と源氏で、この姓ってのはそもそも天皇の…

「国府-その変遷を主にして」教育社歴史新書 日本史44、木下良

そもそも東京都がかつて埼玉県と神奈川県の一部をなしていた「武蔵国」という地域だったことは地名や企業名などにも残るし薄らとは知っているものの、その国がどういう統治体制だったのか、と聞かれて概略でも説明出来る人は歴史趣味の中であっても少ないだ…