日本中世史

「石造物が語る中世職能集団」日本史リブレット029、山川均

石造物が語る中世職能集団 (日本史リブレット) 作者: 山川均 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2006/08 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 6回 この商品を含むブログ (13件) を見る 源平の時代の南都襲撃によって東大寺と興福寺が炎上し、その復興に…

「中世の神と仏」日本史リブレット032、末木文美士

中世の神と仏 (日本史リブレット) 作者: 末木文美士 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2003/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (7件) を見る ところで少し前に「神祇信仰」という単語を覚え、なにか重要な神社について…

「中世社会と現代」日本史リブレット033、五味文彦

中世社会と現代 (日本史リブレット) 作者: 五味文彦 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2004/05 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る 最近ちょいちょいと見かける権門寺社というのがちょっとよくわかっていなかったんですが、院政…

「中世の日記の世界」日本史リブレット50、尾上陽介

中世の日記の世界 (日本史リブレット) 作者: 尾上陽介 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2003/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 日記というとすでにそれ単体で文学になっているようなものは学生時代に教科書で習っているし、継続…

「中世の天皇観」日本史リブレット022、河内祥輔

中世の天皇観 (日本史リブレット) 作者: 河内祥輔 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2003/01 メディア: 単行本 クリック: 3回 この商品を含むブログ (4件) を見る そもそも「万世一系」という言葉そのものが近代に出来たのだということは単純な事実なも…

「図説 平清盛がよくわかる! -厳島神社と平家納経」日下力・監修

図説 平清盛がよくわかる! 厳島神社と平家納経 (青春新書インテリジェンス) 作者: 日下 力 出版社/メーカー: 青春出版社 発売日: 2012/01/06 メディア: 新書 クリック: 4回 この商品を含むブログ (1件) を見る とりあえずなんのために読んだのかというとこ…

「東山文化-その背景と基層」平凡社ライブラリー、横井清

いささかありゃ、こっちの資料にしちゃったのか…みたいな部分があったので初心者向けかっていうと微妙だし、踏み込みって意味では足りないし、みたいな気持ちにはなったんですが、足利義政(8代)に関しての内容はいいんじゃないでしょうか、あと、日野富子…

「大仏再建-中世民衆の熱狂」講談社選書メチエ56、五味文彦

最近この時代とこの「東大寺と興福寺の炎上」を続けて読んでいるので当然なものの、だいぶ何度も燃えた印象になってしまっているんですが…そういやこのあとにも室町時代の末期に燃えたんだっけ東大寺、ご愁傷様です。(室町時代には興福寺は無事でした、そう…

「武家の古都、鎌倉」日本史リブレット021、高橋慎一朗

武家の古都、鎌倉 (日本史リブレット) 作者: 高橋慎一朗 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2005/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 日本史リブレットの本で、ある程度守備範囲に近いところを読んでおこう、というつもりで取り寄せ…

「重源と栄西-優れた実践的社会事業家・宗教者」日本史リブレット人027、久野修義

重源と栄西―優れた実践的社会事業家・宗教者 (日本史リブレット人) 作者: 久野修義 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 2011/12 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (2件) を見る そもそも私は今の時点で重源も栄西も知らないんですが、…

『特別展 東山御物の美-足利将軍家の至宝』三井記念美術館・編

東山文化というと足利義政(8代)のことなのかと思っていたんですが(3代義満につながるものもなんとなくあるけどね、私も認識混ざってました)、東山御物となると義満のものも含まれる、と捉えたほうがいいのかなこれ。一応、この東山御物には幾つかの印…

「足利義政と東山文化」清水新書026、河合正治

正直今まで読んできた中では「応仁の乱」を捉えるには一番いいんじゃないかと思うんですが、どうなんだろう、微妙に合戦関係の描写が一般的なものと違うところがあって、一部特定の存在を貶めようとしてる史料を採用しているような気がするなぁ…。まず足利義…

『趣味どきっ!開け!世界遺産』#4「金閣寺・銀閣寺」

これを書いている真っ最中に第6回(富士山)が放送しているのですが、この回をまとめ損ねていたらばちまちまと溜まってしまった上、微妙に放送内容が思い出せません正直。えーと、あ、そうだ(Wiki先生見直し中)、確か金閣寺は正式名が鹿苑寺と言うら…

『趣味どきっ!開け!世界遺産』#3「厳島神社・平泉 中尊寺」

この回が始まってわりとすぐに、「源氏のヒーローは?」「それでは平氏のヒーローは?」という質問があったのですがそれぞれの答えは源義経と平清盛、すごくざっくりとこの二人ともが大河ドラマの主役の俳優さんの写真で示されていて、出演者の二人が大笑い…

「伊勢神宮に仕える皇女・斎宮跡」遺跡を学ぶ058、駒田利治

伊勢神宮に仕える皇女・斎宮跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」) 作者: 駒田利治 出版社/メーカー: 新泉社 発売日: 2009/06 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 正直伊勢神宮というと日本の総氏神(天皇家の場合って氏神って表現し…

「山名宗全と細川勝元」読みなおす日本史、小川信

このレーベルって時々見ていたもののなんか装丁が軽かったので手を出していなかったんですが、まあ、そうでもないかな、ちょっとこの本は読みにくかったもののこれ自体が復刻版だと仕方ない気がしますね、室町時代って昔は本から少なくてどの部分を説明して…

「中世瀬戸内の港町・草戸千軒町遺跡」遺跡を学ぶ040、鈴木康之

中世瀬戸内の港町・草戸千軒町遺跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」) 作者: 鈴木康之 出版社/メーカー: 新泉社 発売日: 2007/10 メディア: 単行本 クリック: 2回 この商品を含むブログを見る えーと、この本は現在の広島県福山市、瀬戸内海沿いの古い港町に関しての…

「院政と平氏、鎌倉政権」日本の中世8、上横手雅敬/勝山清次/元木泰雄

院政の前が執権政治、で、こののちに武士政権の台頭があって、天皇親政がどの段階で志されたのかをちょっと思い出せないんですが、まあどの道すぐに駄目になっていたはずでこのあとが基本的には幕府政治…、と認識するのがいいのかな?正直私、院政というもの…

「足利将軍列伝」桑田忠親・編

足利将軍も15代で約150年、徳川幕府も将軍15代で150年以上という共通点があるんだね、というのを見たことがあるものの、最初の数代と最後の数代はほとんど幕府としての機能はないですし、そもそも幕府の中でも圧倒的に弱体って言われるとな…。(堀…

「中世の鎌倉を語る」安西篤子・監修

正直鎌倉時代に関しての治世の評価に触れた本というのはあまり読んだことがなくて、これも昨今の中世再構築の一貫なのかな、と思いながら読んでいたんですが、よく考えたらこれと平行して読んでいた室町時代の本で他の武家政権よりも室町幕府が圧倒的に劣っ…

「古代の都と神々-怪異を吸いとる神社」歴史文化ライブラリー248、榎村寛之

そもそも始めて知る概念が多すぎて私はどうもこの本の本題の部分にまで至らなかったような気もしないでもないんですが、とりあえずぶっち切りでびっくりしたのが「神神習合」でした、あれです、「神仏習合」以前に渡来の神(しん)の概念と日本の「かみ」の…

「東山文化-動乱を生きる美意識」美術選書、吉村貞司

私そもそも東山文化そのものからわからないままこの本を手に取っていたんですが(大雑把に言うと足利3代将軍である義満の時代の観阿弥・世阿弥親子もこっちの流れかな、と勘違いを、まあ時代は近いし能楽も東山文化に含まれるみたいなんだけどね)、足利8…

「中世日本商業史の研究」豊田武

1957年(昭和27年)の刊行、正直、この辺の資料って今まで読んできた中世関係の本の中で見たことないんですが資料が分析出来ないのか忘れられたのか、あくまで途中までながら具体性があってすごく面白かったので残念でならないなぁ。というか、わりと…

「日本の時代史(8 京・鎌倉の王権」五味文彦・編

どうもいまいち鎌倉の権力構造みたいなものが理解出来てないなー、と思っていたんですが、これはあれか、鎌倉だけ見ててもあんまり意味がないんだろうなぁ、という辺り。すごく大雑把に「南北朝時代」ってなんやねんみたいなところがあるんですが、いやだっ…

「中世文化の美と力」日本の中世7、五味文彦/佐野みどり/松岡心平

この本の中で面白かったのが平安後期の頃に文化人であり政治家でもある(まあ当時のサロン文化だとどっちでも同じなんですが)非常に長命な人物が幾人か出て、結局長生きして家の趨勢を見守るのが一番の功績だ、という意識が広まった頃、「翁」のモチーフが…

「鎌倉幕府草創の地・伊豆韮山の中世遺跡群」遺跡を学ぶ072、池谷初恵

鎌倉幕府草創の地―伊豆韮山の中世遺跡群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」) 作者: 池谷初恵 出版社/メーカー: 新泉社 発売日: 2010/08 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る んーと、大雑把に伊豆半島がありましてその真ん中辺りに伊豆…

「鎌倉新仏教の誕生-勧進・穢れ・破戒の中世」松尾剛次

鎌倉新仏教の誕生―勧進・穢れ・破戒の中世 (講談社現代新書) 作者: 松尾剛次 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1995/10 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 大雑把に鎌倉時代において国家管理下にあった僧侶の中から流れを外れた「黒衣の僧侶…

「都市と職能民の活動」日本の中世6、網野喜彦/横井清

「職能」民というのがそもそもちょっと独特の言い回しなんですが、どうも中世の頃には「職」という言葉が今の職人とはだいぶニュアンスが違うらしく、そもそもこれは「シキ」と呼び、「色」や「式」などとも代替されることがあった、と語られていたんですが…

「異郷を結ぶ商人と職人」日本の中世3、笹井正治

この本の刊行が2002年で、このシリーズの編集者に網野喜彦氏が入っているのですが、あー、確かにかつて読んだあのラインの話ですね、正直申し訳ないながら当時はだいぶ「これを信じていいのか悪いのか」という疑心暗鬼に駆られたものですが、どこを見て…

「中世人の経済感覚-「お買い物」からさぐる」本郷恵子

この本を読んだ理由はあれ、庶民と職人の関係に関してちょっとでも出てこないかなー、というようなことを考えてだったんですが、市場からしてすでに遠いし当時はまだ物々交換が主流だし(備前周辺の話で喧嘩の場に太刀が出てきたんだけど、正直この時代の庶…