2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「暗い森」アーロン・エルキンズ

世界で唯一、と言われる(へー)針葉樹林の“雨林”の中で、6年前にハイカーの男性が2人消え、また最近消えた17歳の女の子を探していたところ人骨を発見、そこにあったのはカリフォルニアの特徴を持つインディアンの籠と、100年ほど使われていたらしい…

『21世紀仏教への旅』3、幸福の王国をめざして・ブータン

“化身”というシステムを聞いて思い出すのはまあやっぱり、ダライ・ラマでしょーか、システムというか、、、うーん、システマチックかなぁ、とどうしても。 彼らの、ではなく仏教の「輪廻転生」はもともと目的がその輪廻から抜け出すこと。 今のようにもう一…

『21世紀仏教への旅』2、心をつなぐ教えを求めて・韓国

なんで韓国では宗教が心がある形で生き残ってるんですかねぇ、という問いを掛けられて、「ぶっちゃけ弾圧されてたからじゃね?」みたいな答えを返した坊さんはすげぇ素敵だと思います。弾圧されたくらいで駄目になる宗教なんざそれ以前からもうすでに駄目だ…

「マーシャル・プラン」永田実

なんといいますかこう、NATO(北大西洋条約機構)でも同じような経緯を見たような気がするのですが。アメリカの対ソ連邦への“敵意”は要するにイギリス(もう少し正確に言うとチャーチル)の意向であって、米大統領ルーズヴェルトにはその意思はなく。 彼…

「はじめてのフランス語」篠田勝英

一体まあ、なんでこの本を読んだかというと私は英語がいまいち駄目で(日本語は国外使用がほぼないものの、総人口だけで十分主要言語の一つなんですよ)、いっそ理論から入ってみるかー、ということで別言語。 フランス語を選んだのは、流通・影響からいって…

『21世紀仏教への旅』1、ブッダ最期の旅・インド

まあ、ブッダさんはもともと悪魔とも近所付き合いしてたんですが(ホントだよー!)、80歳オーバーのある日「そろそろ寿命っす」と言いに来た悪魔に「まだ待てや」と言い返して旅行の準備をし、弟子たちに「そろそろだから先行きをよく考えるんだよ」と言…

「ジャガイモのきた道」山本紀夫

すごく正直、もう少しドイツの比重が大きいのかな、と期待して読み始めたりしてすみませんでした、ある意味、ヨーロッパで取り入れたのもアイルランドなどのほうが早いし、そもそも栽培食物そのものの歴史に興味のある著者さんから行くと当然南米ですよね、…

『建築の世紀』真夏日でも、最高気温25度 新宿御苑(旧洋館御休所、旧御涼亭)

都民にとってはなんとも羨ましい回タイトルですが(真面目に蒸し風呂になります、ここ数年)、まあ、ここのおかげでビル街の放射熱が少しは緩和されているのかなぁ、と考えていたら「このくらいの広さじゃ焼け石に水ね」と母上が。そうなのか(公式Web)…

「ルーヴル・美と権力の物語」小島英煕

正直まあ、フランスにもパリにも些か悪い言い方かもしれませんが“気取った”イメージがありまして、しかもそのパリの王宮のあった地・ルーヴルに。世界一有名、といってもいいルーヴル美術館があるよ、ともなるとなんかそこで引き返したくなる人のほうがむし…

『建築の世紀』美は機能に従う(国立天文台、旧高等商船学校)

国立天文台の“第一赤道儀室”と“アインシュタイン館”。 旧高等商船学校の“第一観測所”(こちらも赤道儀室)(天体の日周運動に合わせて望遠鏡を動かせるように設置された架台だとか)、どれも国の有形文化財に登録されているようなのですが、建築としては「機…

「メロヴィング王朝史話(下」J.N.オーギュスタン・ティエリ

上巻で一旦ネウストリア王キルペリク(諸悪の根源? フレデグンデ王妃のような気もしますが、この方元奴隷ですしねぇ、ある程度の足掻きはしょうがないっつーか)が亡くなったところまで時代が進んでいたんですが。 ここで次の代に、ということはなく、主に…

『美の巨人たち』シリーズ“夏休みに見に行こう”川上澄生「初夏の風」

川上澄生−Wikipedia (1895.04/10−1972.09/01) とある女に一目惚れして、ずーっと声掛けられないまんまだったところ友人に仲介して貰えることとなり、と思ったら婚約者がいたのだという完全無欠に一人芝居だった初恋というの…

『世界遺産』#555 プエルト・プリンセサ地下河川国立公園(フィリピン)

プエルト・プリンセサ地底河川国立公園−Wikipedia 氷河期が終わり取り残された島の中に熱帯雨林。 そしてその地下には船が行き来できるほどの石灰岩質の洞窟があり、その大きさでは世界最長の8.2kmもあるのだという地下通路になっているそーで…

「メロヴィング王朝史話(上」J.N.オーギュスタン・ティエリ

まあ、個人的にどうしてもシギベルト王の味方をしたくならないでもないんですが(いくらなんでも「あんな」理由で殺された王妃様可哀想だし)、いい王かというとやっぱりちょっとそうは判断しがたいわけで。 ある意味でどのような理由であろうとも「戦を回避…

「とびきり愉快なイギリス史」ジョン・ファーマン

正直言って“教養がない”イギリス人ってのは各国の特徴を全て皮肉で諳んじていて(的確すぎて否定しにくいものはあるそうです)、歴史人物が時にじゃっきん、と首を切られたという話に対する耐性はばっちり、というところから始まりますもので。 まあ、日本人…

『建築の世紀』「記憶」を、未来の子どもたちへ 国際子ども図書館(建築家編、職人編)

近代、初の国立図書館として作られた帝国図書館の建物を踏襲し(公式Web)。 古い部分もあるけど新しい部分もあるよ、というような再生建築の一形態なのだそーですよ、とはいえまあ、母上は見ながらずっと「このくぼみが汚れると」などということばかり気…

『世界遺産』#554 ハバナ旧市街と要塞(キューバ)

ハバナ−Wikipedia 街には約半世紀前にアメリカ人たちが置いてったクラシック・カー(大事にされてんなww)、街並みは昔の豪商たちが金に飽かせて建てた建築を、キューバ革命の時に一般市民に開放したもので、こちらは些か年季が違うものでちょっ…

「イラク自衛隊の真実」産経新聞イラク取材班

正式には“誰も書かなかったイラク自衛隊の真実−人道復興支援2年半の軌跡”というタイトルです、長い。そして自衛隊の人らが概ね抑え気味に語っておられる中で、取材班の人(だと思う)の書いた後書きだけがエキサイトしてました。 気持ちはわからんでもない…

『建築の世紀』男は銀座で飲む ボルドー(主人編、常連編)

これ、いや別にいいんですけど、建築分類でいいのかな? と思ったらチェーダー様式(最近だんだんわかるようになった)、中世イギリスの建築様式を思わせる、というような紹介をしているから別に構わないのか。 昭和2年(1927年)に建てられたという銀…

「クローヴィス」ルネ ミュソ=グラール

まあ大雑把に言ってしまえばほぼ現在の“フランス”の地に、最初に国を打ち立てた(それ以前にローマ属州ガリアの地は存在するわけですが)(中心となっていたのはどちらかというと南仏の地で、この王国以降もそれは長い間保存されていたのだとか)フランク王…

『建築の世紀』1932年 都市生活のはじまり(旧服部時計店、旧銀座アパートメント)

どちらも銀座という街が今これから発展しようとする時期に出来て、持ち主名前用途などは変わってしまったものの、今もなお生き続けている建物ですが(まあ、この番組の場合もともと使用率半々ってところだけどね)。 “旧服部時計店”は丸いカーブに添った建物…

「報道できなかった自衛隊イラク従軍記」金子貴一

確か、この系統で最初に読んだんじゃなかったかな? イラクに派遣された1次群と2次群の間くらい(先発隊よりは遅く入ったというのは書いてあったんですが、ご当人の言い方がちと曖昧でした、民間人だしどこまで書いていいかの判断が難しかったんでしょうか…

『世界遺産』#556 古都アユタヤ(タイ)

アユタヤ歴史公園−Wikipedia イギリスなんて目じゃねぇぜ、と言われたほど栄えたのだという古代王朝の遺跡。 タイっちゃあ地理的に小乗、、じゃなくて上座仏教、自分のことは自分で救おうねってあれですね(仏陀さんも基本的に言ってたのはこういう…

「パリの歴史」イヴァン・コンボー

この地の記録で一番古いのはローマのユリウス・カエサルの『ガリア戦記』(とはいえ、彼自身が後のパリへの遠征をしたわけではないそうですね?)の中のパリッシー族の要塞、ルナティアの地で、その後、ローマ帝政の時代をガリア地域の周辺都市として過ごし…

「物語ウクライナの歴史−ヨーロッパ最後の大国」黒川祐次

そもそも、ウクライナというのは旧ソ連の主要国で、もう少し具体的なことを言うと「かつて核兵器が配備されていた」4ヶ国のうちの一つ。 (他はロシア、ベラルーシ、カザフスタン。) 肥沃な土地とヨーロッパではロシアに次ぐ国土の広さから“穀物庫”とも呼…

『食彩の王国』#190 インゲン

インゲンマメ−Wikipedia 「煮る前にヘタを取ると旨みが抜け出してしまうから煮た後、歯応えを残すのが一般的だけどいっぺんくたくたになるまで煮てみて、癖になるから!」という言葉にくらくら来たので思わずインゲン買ってきてしまいましたが、ち…

「ルビコン以後(中」ローマ人の物語12、塩野七生

なんというのかカエサル自身が「悪い」とは思わないものの、なんで殺されてしまったのかは正直わからないでもないな、というか、なにを計画(実際にはこれ、次世代のものであったわけですが)してるのかがさっぱり知らされていなくて。 なにか盛んに既存勢力…

『世界遺産』#553 マルタの巨石神殿群(マルタ)

マルタ−Wikipedia イタリアのブーツの爪先のちょっと先、小さな島で丸ごと一つの≪マルタ共和国≫。 イギリス連邦の一員で、多分ですがこの神殿群(+ハル・サフリエニ地下墳墓)(ちょうど地下にあります)以外は世界遺産ないのかもしれないなー。 …

『食彩の王国』#189 冬瓜

トウガン−Wikipedia 水分が多くて皮が厚い、結構大きくて寝かせておけば保存が効くという瓜、かな? 昔の品種は種のところが少しすかっと空いているんですが、それも充分に身がぎっしり詰まってて食べられる量が多いというか、確かに一度買うとしば…

「ルビコン以後(上」ローマ人の物語11、塩野七生

前巻のラストでカエサルさんがのっそり本土防衛ラインの「ルビコン川」を越え。 その時点で元老院派が蜘蛛の子を散らすように逃げてしまったもので、首都ローマに堂々と入り、それ以前に元老院権限で出されていた自身の国家反逆罪を撤回(元老院ってとことん…